過敏性腸症候群について 《Vol.37》
過敏性腸症候群とは?
過敏性腸症候群には、「下痢型」「便秘型」「下痢と便秘の交替型(不安定型)」があります。発症する年代も幅広く、症状の度合いも様々です。主に腹痛や下痢、腹部膨満感や不快感などの症状が起こります。
しかしこのような症状があっても上司や同僚に言えず、専門医の治療や検査も受けないまま自己判断で対処していたり、この疾患自体を知らない就業者も多いと思われます。
産業医や雇用者側は就業者に対し、過敏性腸症候群についてどのような指導や協力が可能でしょうか。
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過敏性腸症候群の症状が見られる就業者に対しての、企業側からの働きかけとしては、医療機関で適切な検査・治療を受けるよう促すことや、生活習慣の改善(規則正しい食生活や睡眠時間の確保など)を勧めることです。
また、自分の症状を受け入れて、症状と上手くつきあっていく「ストレス・マネジメント」の方法を、主治医と共に産業医や企業側が提案し、個々のワーキングスタイルの改善を行っていく事も重要です。
夏場は熱中症防止の為に水分を多く摂りがちです。もちろんそれは大変重要なことですが、過度の冷たい飲料は過敏性腸症候群の症状を悪化させ、逆に下痢による脱水症状を起こす場合もあります。
症状に心あたりのある方は自己判断せず、まずは産業医や消化器内科医にご相談頂き、適切な検査を受けるようにしてください。
株式会社メディエイト産業医 望月香織(Kaori Mochizuki M.D)
ただの下痢とあなどらす専門医を受診しましょう。