平成22年度 脳・心臓疾患及び精神障害などの労災補償状況 《Vol.3》

精神障害などの労災請求件数が2年連続で過去最高

厚生労働省より、平成22年度の脳・心臓疾患および精神障害などの労災補償状況が発表されました。
くも膜下出血などの「脳血管疾患」や心筋梗塞などの「心臓疾患」は、過重な仕事が原因で発症する
場合があり、「過労死」とも呼ばれています。厚生労働省では、こうした過労死や仕事のストレスに
よる精神障害の状況について、平成14年度から、労災請求件数や「業務上疾病」と認定し労災保険
給付を支給することとした「支給決定件数」などを公表しています。

平成22年度の精神障害などに関する事案の労災補償状況については、労災補償の請求件数は1,181件
(対前年45件増)、労災補償の支給決定件数は308件(対前年74件増)となり、ともに過去最高の
件数となりました。特に精神障害等の具体的な出来事別支給決定件数では、平成21年度に比べ、職場
での仕事の量・質の変化(過重労働等)による事象から、対人関係トラブルによる人間関係の問題に
起因する事象へと急激な増加がみられメンタルヘルスの対応の必要性を示す結果となりました。

 

平成22年度 精神障害等の具体的な出来事別支給決定件数 ※(  )内は平成21年度

具体的な出来事 支給
決定
件数
具体的な出来事 支給
決定
件数
仕事内容・仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった 41件
(55)
重度の病気やケガをした 16件
(16)
ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた 39件
(16)
顧客や取引先からクレームを受けた 10件
(6)
悲惨な事故や災害の体験(目撃)をした 32件
(37)
退職を強要された 10件
(3)
勤務・拘束時間が長時間化する出来事が生じた 25件
(25)
複数名で担当していた業務を一人で担当するようになった 9件
(0)
上司とのトラブルがあった 17件
(9)
セクシャルハラスメントを受けた 8件
(4)

 

 

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