健診結果を活用しましょう – 肝機能② – 《Vol.53-2》
肝機能障害が健康診断で指摘されたら…
健康診断で肝機能異常を指摘された方は、消化器内科専門医がいる医療機関にて再検査を受けてください。採血・腹部エコー、場合によってはCT検査などで、肝機能障害の原因が何かを確かめ、治療が必要かどうかを診断します。
経過によっては、脂肪肝が肝硬変に移行してしまう場合もありますが、そうなるには一般的には10年以上のかかります。しかし何の対策もせずに経過してしまうと、短い期間でも肝機能が悪化する場合がありますので、専門医のアドバイスを元に治療を行って行く事が重要です。
また個人としても、
・毎日の食生活や生活習慣の見直し
・アルコールや脂質や糖質の取りすぎを控える
・適度な運動を定期的に日常生活に取り入れる
などの生活習慣の改善を行いましょう。
肝臓は沈黙の臓器といわれており、肝機能障害があっても初期の頃には目立った症状がなかなか出ない臓器です。しかし病気はゆっくりと進行し、一旦肝硬変になってしまうと、治療方法がかなり限られる上に、腎臓や心臓などの多臓器に大きな影響を及ぼします。
少し正常値から高いだけ…と自己判断せず、専門医での検査・治療をうける事をお勧めします。
株式会社メディエイト産業医 望月香織 (Kaori Mochizuki M.D)