生活習慣を整えましょう(1) – 運動・食事 – 《Vol.39》
本格的な冬を迎える前に…
気温や湿度が低下し、運動に適した秋がやってきました。冬期に入ると、気温の低下に伴い代謝も落ちる傾向にあります。基礎体力をつけることにより免疫力も向上するので、気候の良いこの時期に体調を整え、風邪などが流行しやすい冬に備えることが大切です。
企業側としても、就業者が寒い時期も毎日健やかに過ごせるよう、「運動・食事・生活習慣等の改善策」を定期的に提案していきましょう。
できることから始めてみましょう。
<運動について>
- 可能であれば、ジョギングや水泳など心拍数を上げながら行う有酸素運動と共に、ストレッチやスクワットなどの筋肉トレーニングも組み合わせてみましょう。基礎代謝がさらに活性化されます。
- まとまった運動の時間を確保する事が難しい就労者の方は、通勤や営業活動時にできるだけ歩くよう心がけたり、階段を積極的に利用する、就寝前の軽いストレッチなど、無理のないことから始めてみましょう。何よりも継続することが大事です。
<食事制限やダイエットについて>
- 極端なカロリー制限や食事制限を行うのではなく、バランスの取れた適量の食事を1日に3食、きちんと食べましょう。
- 筋肉量を増やすためには良質なたんぱく質が、基礎代謝を高めるためにはビタミンB1、B2、B6(豚肉、豆類、レバー、まぐろなど) が不可欠です。積極的に摂取しましょう。
- 食事の際、糖質を多く含む食品から食べ始めると、血糖値が急激に上がりやすくなります。しかし、先に食物繊維を摂取する事で、ブドウ糖の吸収を緩やかにすることができます。 そのため、食事の順番は野菜や汁物・タンパク質からとし、糖質(ごはんなどの主食)は最後に食べるのが良いとされているようです。
- 食事は時間をかける方が血糖値の上昇・下降は緩やかになります。また、早食いは食べ過ぎにもつながりますので注意しましょう。
Doctor’s Comment ~ ドクターズ コメント ~
炭水化物を制限するダイエットが流行していますが、炭水化物の摂取をあまりにも制限してしまうと、栄養バランスが悪くなるうえ、食事の満足感が得られず、かえってたんぱく質や脂肪などを過剰に摂りすぎてしまったり、集中力や活力の低下をきたす事もあります。
食事制限は、各自のライフスタイルや活動量、基礎体力などを考慮した上で専門家の指導の下に行う事が大切です。
株式会社メディエイト産業医 望月香織(Kaori Mochizuki M.D)