新型コロナウイルス感染症の 最新動向

新型コロナウイルス感染症の最新動向を、Q&A形式でまとめました。

Q1. 日本では、どれくらいの人が新型コロナウイルス感染症と診断されていますか?

A. 日本では、これまで約1,718,417人が新型コロナウイルス感染症と診断されており、これは全人口の約1.4%に相当します。

※ 感染していても、症状が現れず医療機関を受診しない人などがいるため、必ずしも感染した人すべてを表す人数ではありません。
※ 人数は2021年11月1日0時時点のものです。

Q2. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化する人や死亡する人はどれくらいですか?

A. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人の割合や死亡する人の割合は年齢によって異なり、高齢者は高く若者は低い傾向にあります。

重症化する割合や死亡する割合は以前と比べて低下しており、2020年6月以降に診断された人の中では、
・重症化する人の割合は 約1.6% (50歳代以下で0.3%、60歳代以上で8.5%)
・死亡する人の割合は 約1.0% (50歳代以下で0.06%、60歳代以上で5.7%)
となっています。

重症化する人の割合は、新型コロナウイルス感染症と診断された症例(無症状を含む)のうち、 集中治療室での治療や人工呼吸器等による治療を行った症例または死亡した症例の割合。

Q3. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化しやすいのはどんな人ですか?

A. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化しやすいのは、高齢者と基礎疾患のある方、一部の妊娠後期の方です。

重症化のリスクとなる基礎疾患等には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、喫煙があります。

30歳代と比較した場合の各年代の重症化率

10歳
  
10歳代 20歳代 30歳代 40歳代
0.5倍  0.2倍  0.3倍 1倍 4倍
50歳代 60歳代 70歳代 80歳代 90歳~
10倍 25倍 47倍 71倍 78倍

※ 重症化率とは、新型コロナウイルス感染症と診断された症例(無症状を含む)のうち、集中治療室での治療や人工呼吸器等による治療を行った症例または死亡した症例の割合。

Q4. 新型コロナウイルスに感染した人が、他の人に感染させてしまう可能性がある期間はいつまでですか?

A. 新型コロナウイルスに感染した人が他の人に感染させてしまう可能性がある期間は、発症の2日前から発症後 7~10日間程度とされています。(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第6.0版より)

また、この期間のうち、発症の直前・直後で特にウイルス排出量が高くなると考えられています。

このため、新型コロナウイルス感染症と診断された人は、症状がなくとも、不要・不急の外出を控えるなど感染防止に努める必要があります。

Q5. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうちどれくらいの人が他の人に感染させていますか?

A. 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、他の人に感染させているのは2割以下で、多くの人は他の人に感染させていないと考えられています。

このため、感染防護なしに3密(密閉・密集・密接)の環境で多くの人と接するなどによって1人の感染者が何人もの人に感染させてしまうことがなければ、新型コロナウイルス感染症の流行を抑えることができます。

体調が悪いときは不要・不急の外出を控えることや、人と接するときにはマスクを着用することなど、新型コロナウイルスに感染していた場合に多くの人に感染させることのないように行動することが大切です。

※ マスクの着用により、感染者と接する人のウイルス吸入量が減少することがわかっています。
(布マスクを感染者が着用した場合に60-80%減少し、感染者と接する人が着用した場合に20-40%減少。)
参考資料:Ueki, H., Furusawa, Y., Iwatsuki-Horimoto, K., Imai, M., Kabata, H., Nishimura, H., & Kawaoka, Y. (2020).
Effectiveness of Face Masks in Preventing Airborne Transmission of SARS-CoV-2.mSphere, 5(5), e00637-20.

Q6. 新型コロナウイルス感染症を拡げないためにはどのような場面に注意する必要がありますか?

A. 新型コロナウイルス感染症は、主に飛沫感染や接触感染によって感染するため、3密(密閉・密集・密接)の環境で感染リスクが高まります。

このほか、飲酒を伴う懇親会等、大人数や長時間におよぶ飲食、マスクなしでの会話、狭い空間での共同生活、居場所の切り替わりといった場面でも感染が起きやすく、注意が必要です。

Q7. 新型コロナウイルス感染症を診断する検査にはどのようなものがありますか?

A. 新型コロナウイルス感染症を診断するための検査には、核酸検出検査(PCR法等)、抗原定量検査、抗原定性検査等があり、いずれも被験者の体内にウイルスが存在し、ウイルスに感染しているかを調べるための検査です。

新たな検査手法の開発により、検査の種類や症状に応じて、咽頭ぬぐい液だけでなく、唾液や鼻腔ぬぐい液を使うことも可能になっています。

なお、抗体検査は、過去に新型コロナウイルス感染症にかかったことがあるかを調べるものであるため、検査を受ける時点で感染しているかを調べる目的に使うことはできません。

Q8. 新型コロナウイルス感染症は、どのようにして治療するのですか?

A. 軽症の場合は経過観察のみで自然に軽快することが多く、必要な場合に解熱薬などの対症療法を行います。

呼吸不全を伴う場合には、酸素投与や抗ウイルス薬、ステロイド薬(炎症を抑える薬)、免疫調整薬、中和抗体薬※1の投与を行い、改善しない場合には、人工呼吸器等による集中治療を行うことがあります※2

こうした治療法の確立もあり、新型コロナウイルス感染症で入院した方が死亡する割合は低くなっています。

発熱や咳などの症状が出たら、まずは身近な医療機関に相談しましょう。

※1  国内で承認を受けている治療薬として、レムデシビル(ベクルリー®)、デキサメタゾン、バリシチニブ(オルミエント®)、カシリビマブ・イムデビマブ(ロナプリーブ®)、ソトロビマブ(ゼビュディ®)、(2021年9月27日新たに特例承認)があります。(2021年11月1日時点)
※2  集中治療を必要とする方または死亡する方の割合は、約1.6%。(50歳代以下で0.3%、60代以上で8.5%)

Q9. 現在、日本で接種できる新型コロナワクチンはどのようなワクチンですか? 接種の進み方は?

A.
◆ワクチンと接種対象者
11月1日現在、国内ではファイザー社、武田/モデルナ社、アストラゼネカ社の3つのワクチンが接種されています。
メッセンジャーRNAワクチンのファイザー社と武田/モデルナ社のワクチンは12歳以上の方が接種の対象です。
ウイルスベクターワクチンのアストラゼネカ社のワクチンは、原則40歳以上の方が接種の対象です。(18歳以上の方も接種を受けることが可能な場合があります。)

◆ワクチンの有効性について
新型コロナウイルス感染症を予防する効果があります。 接種を受けた人が受けていない人よりも、新型コロナウイルス感染症を発症した人(熱が出たり、せきが出たりすること)が少ないということがわかっています。(発症予防効果は約70~95%※と報告されています。)また、感染や重症化を予防する効果も確認されています。

◆ワクチンの安全性について
接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛などが接種した人の50%以上、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱などが10%以上に見られると報告されています。こうした症状の大部分は数日以内に回復しています。
※ コミナティ、COVID‐19ワクチンモデルナ、バキスゼブリア添付文書より

Q10. 新型コロナウイルスの変異について教えてください。

A.一般的にウイルスは、増殖・流行を繰り返す中で少しずつ変異していくものであり、新型コロナウイルスも、約2週間で1か所程度の速度で変異していると考えられています。
現在、新たな変異株が世界各地で確認されており、こうした新たな変異株に対して警戒を強めていく必要があります。

日本では、B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)は、変異株PCR検査での陽性率(機械的な試算)が、全国的に約90%となっています。直近では、各地で「10割に近い状況」と推計されており、B.1.1.7系統の変異株(アルファ株)からほぼ置き換わったと考えられます。
世界保健機関 (WHO)や専門家とも情報交換を行い、こうした変異の分析・評価を行うとともに、国内の監視体制を強化しています。
また、変異株事例が確認された場合には、検査や積極的疫学調査を強化して、感染拡大防止に取り組んでいます。

個人の基本的な感染予防策は、変異株であっても、3密(密集・密接・密閉)や特にリスクの高い5つの場面の回避、マスクの適切な着用、こまめに換気、手洗いなどが有効です。

※ B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)は2020年10月にインドで最初に検出された変異株です。
※ 専門家によると、B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)はB.1.1.7系統の変異株(アルファ株)よりも感染性が高いことが示唆され注視していく必要があります。ワクチンについては、変異株に対しても2回接種後には有効性を示す研究結果も報告されているなどと評価・分析されています。(2021年6月20日時点)