新型コロナウイルス ~予防と対策~

新型コロナウイルスとは?

コロナウイルスは、ヒトや動物の間で感染症を引き起こすウイルスです。

  • ヒトに蔓延している風邪のウイルス・・・4種類
  • 動物から感染する重症肺炎ウイルス・・・2種類

計6種類が、ヒトに感染するコロナウイルスとされています。

前者4種類は、感染しても通常の風邪など重度でない症状にとどまりますが、後者2種類はそれぞれSARS(コウモリからヒトに感染)とMERS(ヒトコブラクダからヒトに感染)と呼ばれ、これらは深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあります。

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昨年12月以降、中国の武漢市において、既知6種類のウイルスと一致しない、新型のコロナウイルスに関連した肺炎の発生が報告されました。
以降、世界各地から発生の報告が続いており、国内でも新型コロナウイルス感染症の患者が複数確認されています。

このウイルスの病原体は、ヒト以外の野生動物と推測されますが、まだ何の動物から発生したのかは特定されていません。また、ヒトからヒトへ感染することは確認されていますが、感染の程度については明らかではありません。

新型コロナウイルスの症状

新型コロナウイルスの感染経路は「飛沫感染」「接触感染」とされており、感染者と濃厚接触(行動や生活をともにしたり、閉鎖された空間で一定時間ともに過ごす)した場合に感染する可能性があります。
感染してから発症までの潜伏期間は、最大で14日間程度と考えられています。

このウイルスにより肺炎を起こした方の症状として、以下のようなものがあげられます。

  • 発熱
  • 全身倦怠感
  • 咳などの呼吸器症状(重症化すると呼吸困難に陥ることがある)

特に、高齢者や基礎疾患のある方は重症化する傾向にあると言われています。
感染拡大の原因のひとつに、発症しても症状が軽い・初期症状に発熱や咳が出ず下痢などの症状から出始めた等、自身が感染しているかどうかの見分けがつきにくく、知らず知らずのうちに感染を広めてしまったことにあるようです。

現段階で、致死率は2~3%程度と推定されていますが、今後、患者数の増加によって、割合が変わってくる可能性があります。

新型のウイルスなので、それに対し有効な抗ウイルス薬やワクチン等は無く、治療は症状への対症療法を行います。

新型コロナウイルスの予防方法

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個人でできる予防対策

基本的には通常の感染症(季節性インフルエンザ等)の対策と同様です。
<手洗い>

  • 流水と石鹸による手洗いをまめに行う。
  • 外出した後や咳をした後、口・鼻・目などに触る前には手洗いを徹底する。
  • アルコール消毒も有効。

<咳エチケット>

  • マスクを着用する。(使い捨てマスクの場合は、使いまわしをしない)
  • 咳をするときは口や鼻をティッシュやハンカチで覆う、もしくは、上着の内側や袖で覆う。
  • 咳を手で押さえたら、そのあと必ず手を洗う。

他にも…

  • 人が多く集まる場所は避ける。
  • ドアノブなどの手指がよく触れる場所は、消毒剤を浸したペーパータオルなどでふき取り消毒をする。(消毒剤は次亜塩素酸ナトリウムや消毒用エタノール等が有効。)

あまり過敏にならず、季節性インフルエンザと同じように、咳エチケットや手洗いなど普段から努めている感染症対策を、いつも通り継続してください。

企業でできる予防対策

  • 社内での情報共有や注意喚起。
  • 出勤後のうがい手洗いを徹底させる。
  • マスク着用を促す。
  • 会議など、複数人が集まる業務を減らす。
  • 在宅勤務を推進し、外出の機会を減らす。
  • 海外出張を延期させる。
  • 海外出張から帰国した者の体調を確認する。
  • 海外赴任者との情報共有。

症状が出た時の対処法

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武漢市から帰国・入国した、またそのような方と濃厚接触をした可能性がある方が、咳や発熱等の症状がある場合は、以下の点に注意しましょう。

  • まずマスクの着用と、他の方との接触や外出を控えてください。
  • 事前に医療機関へ連絡した上で、受診してください。
  • 医療機関の受診する際、滞在歴(もしくは濃厚接触)があることを事前に申し出てください。

未知の病が蔓延しだすと、人は不確かな情報に惑わされたり、マスク等の買い占めに奔走したりと、冷静な判断力を失いがちになります。
過剰な心配は、ストレスやパニックを引き起こします。常に確かな情報を元に、冷静に行動しましょう。厚生労働省のHP等、公的機関から発信されている情報が確実です。

 

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