熱中症対策 ~水分補給~

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熱中症とは

熱によって起こる様々な身体の不調のことをいいます。気温の高い環境にいることで、体温の調整機能が乱れたり、体内の水分や塩分のバランスが崩れることで起こる、体温の上昇やめまい、頭痛や痙攣、意識障害などの様々な症状をまとめて熱中症といいます。

熱中症予防に効果的な水分補給

熱中症対策としては、「こまめな水分補給」と「塩分の補給」が大切です。
私たちの身体からは、水分だけでなくナトリウムやカリウムなどのイオンが失われます。

大量に汗をかいた場合には、水分の補給だけでは不十分です。大量の水分補給でのどの渇きはおさまりますが、体液の濃度が低下し、体内の電解質バランスを崩し体調不良を引き起こしてしまいます。私たちの身体には約0.9%の食塩水と同じ浸透圧の血液が循環しています。

熱中症予防の水分補給としては、0.1~0.2%の食塩(ナトリウム40~80mg/100ml)と糖質を含んだ飲料が推奨されています。糖を含んだ飲料は腸管での水分補給を促進することから推奨されています。

スポーツドリンクと経口補水液

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経口補水液は、一般的なスポーツドリンクと同じように塩分と糖分を含んでいますが、スポーツドリンクよりも電解質濃度が高くなっています。

軽度~中程度の脱水状態の時には、経口補水液が適し、通常の熱中症予防としてはスポーツドリンクが良いと言われています。

利尿作用のある飲み物には注意を

アルコールには利尿作用があるので、摂取した水分よりも多い量が身体から排出されてしまいます。アルコールは水分補給にはなりませんので、水分補給が必要な時には避けましょう。

また、コーヒーや紅茶、緑茶などにはカフェインが含まれており、カフェインにも弱い利尿作用があります。熱中症予防の水分補給としては適しているとは言えません。

株式会社メディエイト 保健師 新井 望