禁煙の必要性
喫煙の与える影響は喫煙者であるご自身にとって肺がん、慢性呼吸不全、肺気腫などの呼吸器の辛い疾患の原因となるだけでなく、喉頭がん、舌癌、食道がん、胃癌、腎臓がんを始めとする悪性腫瘍の原因になるだけでなく、大動脈瘤や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞、脳血管性痴呆、腎不全などの重大な疾患の原因の一つになります。
またさらに重篤な事は、喫煙されない周囲のご家族やご友人、同僚や見知らぬ方にも影響を及ぼしてしまっているのです。
タバコの煙には3種類あり、実際に喫煙する方が吸い込む(主流煙)と、タバコが燃える際に発生する時の煙(副流煙)、.喫煙する方の息から出る煙(呼出煙)があり、喫煙する方の周囲の方が副流煙や呼出煙を吸ってしまう事により喫煙者以上に健康被害をもたらされている事はあまり知られていません。
なぜなら副流煙に含まれる有害物質は喫煙者自身が摂取する主流煙よりも濃度が高く、タバコの煙として人の目に見えている煙の部分はたばこの有害物質の10パーセント以下にしかすぎず、1人の方がタバコを1本屋外で吸うだけで、知らないうちにドラム缶50本分の周囲の空気を汚染してしまっているのです。
喫煙者の吐息にはタバコを吸っていない時でも、一酸化炭素だけでなく、タバコに含まれる約4,000種類以上の有害物質が含まれており、特に一酸化炭素は喫煙者が最後の1本を吸ってから、最低8時間もの間喫煙者の吐息から放出されています。
<たばこの有毒物質の一部の例>
タール | 石油 | 数百種類の発癌物質が含まれている、呼吸器の慢性障害の原因となる、 血管収縮作用により、心・脳・腎などへ悪影響をおよぼす、動脈硬化を 促進する |
アセトン | ペンキの除去剤 | 生殖能又は胎児への悪影響あり、慢性神経毒性作用あり |
ブタン | ライター燃料 | 慢性神経毒性作用あり |
ヒ素 | アリ殺虫剤 | 発癌作用あり、肝障害や末梢血管障害を来す |
カドミウム | カーバッテリー | 発癌作用あり、易骨折性となる、高尿酸血症を悪化させる、腎不全を発症する |
一酸化炭素 | 車の排気ガス | 酸素を欠乏させ、長期では心・脳・腎などの低酸素による障害の一因となる、 血管の酸化・老化現象を促進させる |
トルエン | 工業溶剤 | 中枢神経麻痺、知覚異常、呼吸困難、中毒性精神病 |
<1年間1日20本以上喫煙する方の肺にたまるタールの量>
禁煙治療を受ける事はご自身の健康を維持し、重篤な疾病を発症しないためだけではなく周囲の方やご家族、ご友人の健康を守る事にもつながります。
近年は数年後のオリンピックに向けて禁煙治療に対する各自治体から補助金を受給する事が出来る場合がありますので、一度お住まいの自治体に確認し、禁煙治療をお受け下さい。
もちづき内科クリニック 院長 産業医 望月香織
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産業医紹介ナビが提携している、もちづき内科クリニックでは禁煙外来を開設致しました。
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