簡単にできる疲労・ストレス解消法について
4月は入社や異動など新たなスタートとなる季節ですね。
この時期は環境や人間関係などが大きく変化するため、変化に適応するために緊張状態が続き、いつも以上に疲労やストレスがたまりやすい時期でもあります。
疲労やストレスは、過度に蓄積すると5月病などの心身の不調につながる可能性がありますので、溜めない様にまめに解消していくことがポイントとなります。
今回はこの時期にお試しいただきたい、簡単にできる疲労・ストレス解消法をいくつかご紹介します。
呼吸法を行う
深呼吸などの呼吸法は副交感神経を優位にし、気持ちをリラックスさせる効果があります。
今回は「10秒呼吸法」や「マインドフルネス呼吸法」をご紹介します。
10秒呼吸法
10秒間かけてしっかり深呼吸を行います。
緊張状態が続いてつらい時、気持ちを落ち着けたい時はこの深呼吸がお勧めです。
この呼吸法は、いつどこでも気軽に行うことが出来ます。
① はじめに軽く目を閉じて、息をすべて吐き出します。
② その後、「1・2・3」で鼻からしっかり息を吸います。
(この時腹部がしっかり膨らむように息を吸うことがポイントです。)
③「4」で一旦息をとめます。
④「5・6・7・8・9・10」でゆっくりと口から息を吐き出します。
マインドフルネス呼吸法
マインドフルネスは「今この瞬間」に意識を向けたこころの状態を作りだす方法で、不安や過度の緊張の解消、ストレスの軽減にも効果があります。
マインドフルネス呼吸法では呼吸と呼吸による胸腹部の動きのみに意識を向けて呼吸を行います。
この呼吸法を、はじめは数分間位実施してみましょう。慣れてきたら10分~15分間位まで時間を延ばしても良いでしょう。
就寝前に行うと、スムーズな入眠にもつながります。
① 背筋を伸ばして座り、目は軽く閉じましょう。
② ゆっくり呼吸をします。この時、呼吸のみに集中するようにします。
(呼吸による胸部・腹部の動きのみに注意を向けましょう。)
③ 呼吸の途中で雑念に気づいたら、その都度、呼吸と呼吸による胸部・腹部の動きに意識を戻しましょう。
仮眠をとる
良質な睡眠は心身の疲労を回復させるために不可欠です。
夜にしっかりと睡眠をとって頂くことが重要ですが、緊張感から熟睡ができなかったり、忙しく睡眠時間が十分に取れない場合は、昼休みなどに短時間の仮眠をとって頂くことがお勧めです。
仮眠は脳の疲労を回復させ、仕事のパフォーマンスUPにもつながります。
仮眠のポイント
① 仮眠時間は30分以内にします。(深い睡眠に入る前に目覚めるようにします)
② 仮眠に入る前にコーヒー等のカフェイン飲料を摂取することがお勧めです。(カフェインは摂取後30分程度で効果が現れるため、仮眠後すっきり目覚めることが出来ます。)
③ アイマスク・耳栓等を利用し、脳を刺激する情報をなるべく遮断しましょう。
軽い運動を行う
運動は血行を促して疲労を回復せるだけでなく、気分を改善させストレスを軽減させる効果があります。スポーツなどのしっかりした運動でなくとも、3分~10分程度の軽い運動でも、これらの効果を得ることが出来るそうです。ストレッチ、ラジオ体操など手軽にできる運動をお試しください。
また、緊張状態が続いたりストレスがたまると、寝つきが悪かったり、睡眠が浅くなることがあります。このような睡眠の問題の解消には、夕方以降の活動量を少し上げることがお勧めです。
帰宅時の電車は座らずに立っている、一駅手前の駅やバス停で降りて、少し歩く量を増やすなど活動量アップをされると良いでしょう。
スマートフォンから少し離れる時間をもつ
スマホは、今や生活には欠かせないものになっており、通勤時など時間があればいつもスマホを見ているという方も少なくないと思います。
しかし、スマホから多量に流れてくる映像や文字等の情報は、脳に負担をかけ、脳を疲労させると言われています。
ストレス解消の息抜きでスマホを見ている方も多いと思いますが、むしろ逆効果になっているかもしれません。
心身の疲労が溜まっていると感じたら、スマホから少し離れる時間を持つようにしましょう。
通勤中の時間帯はあえて「ボー」としてみる、就寝前はゆっくり音楽鑑賞や読書をするなど、スマホを見ること以外の過ごし方を見つけてみてください。
株式会社メディエイト 保健師 小河原 明子