新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために
現在、新型コロナウイルス感染症が広がりを見せています。国内各地で感染経路不明の患者が散発的に発生してきており、感染拡大を抑止できるかどうかは、ここ数週間が勝負だとみられています。このような状況から、国全体で感染拡大防止に向け取り組むことが重要な段階となっています。
今回は、新型コロナウイルス感染症に対し、企業の皆様が行うことのできるご対応についてお伝えします。
感染を広げないために
新型コロナウイルスは、主に飛沫感染・接触感染で感染すると言われています。
今のところ空気感染は起きていないと考えられていますが、最新の感染発生状況を踏まえますと、屋内など閉鎖した空間で、お互いの距離が十分とれないような状況では、咳やくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあると考えられています。
時差通勤やテレワークの導入を
通勤中の感染リスクを防ぐため、時差通勤や在宅勤務などのテレワークなど感染防止に向けた柔軟な働き方導入をご検討ください。
不要不急の会議・イベントなどは中止・延期・規模の縮小を
狭い空間に多くの人が集まる会議や社内イベント、飲み会などは中止や延期、規模の縮小などを検討頂くと良いでしょう。
定期的な会議も極力参加人数を制限いただくか、次月以降への開催変更をご検討ください。
また会議等を開催する場合は、参加者への手洗いの推奨や会場へのアルコール消毒薬設置、風邪のような症状のある方へは参加しないよう依頼するなどの感染拡大を防止する対策が大切です。
また、オフィス内での感染予防のために、以下の様な対策を行うとよいでしょう。
① 手洗いやアルコール消毒の徹底(外出から帰社した際の手洗い・アルコール消毒も大切です)
② 咳エチケットなど咳やくしゃみによる飛沫感染防止対策の徹底
③ 職場内の多くの方が触れるドアノブ、階段の手すり、コピー機などの複合機やエレベーターの操作盤などの定期的な消毒(アルコール消毒液(70%)、もしくは次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効です)
感染の疑いがある場合
感染拡大を防ぐため、従業員の方に発熱(37.5℃以上)や風邪の症状が見られたときは「しっかり休んでいただくこと」が重要です。また、従業員の方が無理して出勤しなくても良い様に、「会社全体の理解」と「休みやすい環境の整備」が大切です。就業中に体調不良になられた場合も、無理をして業務を継続せず、マスクを着用した上で帰宅いただくようにしてください。
新型コロナウイルス感染者が出た場合
新型コロナウイルス感染症は「指定感染症」と定められているため、感染が確認された場合は、都道府県知事が感染された従業員の方に対し就業制限や入院の勧告等を行います。都道府県知事により就業制限がかけられた従業員の方については、その指示に従い会社に就業させないようご注意ください。
最新の情報をご確認ください
状況は日々変化をしております。厚生労働省や各都道府県のホームページなどから最新の情報を入手するようにしてください。(厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症に関するQ&A」に企業様向けの情報も掲載されておりますので、ご参照ください。)
株式会社メディエイト 保健師 小河原 明子