職場の快適環境 ~職場の室温・湿度~

2018620450.jpg

労働安全衛生規則により、週1回衛生管理者による職場巡視、月1回産業医による職場巡視が義務付けられています。職場巡視では、作業環境や職場環境等を安全・衛生の視点で確認していきます。職場巡視では、事務所(オフィス)も対象です。

また、オフィス環境においては事務所衛生基準規則に基づいて、2カ月に一度の頻度で、温湿度、粉じん濃度、CO2 濃度、照度などを測定しています。

職場環境でのお困りごと、ご質問等とお気づきの点がありましたら、是非職場の衛生管理者の方へ相談してみてください。今回は、職場の室温・湿度についてお伝えします。

職場の室温・湿度

労働安全衛生法の規定に基づく、事務所衛生基準規則により、
室温:17℃以上、28℃以下
湿度:40%以上、70%以下
となるように努めなければならないと定められています。

空調の温度設定を基準温度に設定していても、職場内の温度管理が出来ているとは言えません。
職場内の温度は、窓からの日差しや、OA機器からの放熱、人の密度等の影響を受ける為、同じ室内でも場所によって大きく異なります。空調機器で温度管理をしたうえで、寒すぎる・暑すぎる場所が出来ないよう工夫することが必要です。

また、室温と一緒に、湿度の管理も行う事で快適に過ごすことができます。同じ温度でも、湿度が違うと体感温度が変わります。湿度が高いと暖かく(暑く)、湿度が低いと涼しく(寒く)感じますので、夏場は除湿、冬場は加湿をして湿度管理も一緒に行いましょう。
室温・湿度管理の為、室内に温度計・湿度計を何カ所か設置し、日頃から確認できるようにしましょう。

室温・湿度と健康管理

20186203836.jpg
室内の温度・湿度管理は、健康管理を行う上でもとても大切です。冬は特に風邪やインフルエンザ等のウイルス感染が流行しますので、ウィルスが活性化しにくい環境とする等、大勢が集まる場所では室温・湿度の管理も大切です。

◆風邪ウイルス:15-18℃以下で活発になる

◆インフルエンザウイルス:低音を好み、湿度50%以下になると活性化する

◆熱中症:室温28℃を超えると警戒レベル

◆肌の乾燥・ドライアイ:湿度50%以下で起こりやすい

◆カビ:室温20-25℃、湿度80%以上で繁殖する

◆ダニ:室温25℃、湿度75%前後で繁殖する

◆自律神経:室外との気温差±5℃以上で自律神経が乱れやすく体調を崩す原因となる
株式会社メディエイト 保健師 新井